52歳 昔と変わらず、優しいアクのあるおじさん

売れない頃に、観光バスに一人で乗り込んで手渡しで自分の漫談テープを配ったという話から、その貪欲さがいいなあと思いました。

 

自分のカツラも隠さず、笑いに変えられるものはなんでも受けいれる間口の広さにいつも感心しています。

 

「べっぴんさんべっぴんさん一人飛ばしてべっぴんさん」のフレーズでわかる通り、客いじりをして、笑いをとれる本物の芸人さんだと思います。

 

「中高年のみなさま」に自分が突入し、それまではぼんやりと聞いていた彼の漫談もどハマりするようになりました。

 

バスで手渡しをしていた時は、無料で配っていたと聞いています。

 

自分を信じていなければできなかったことだと思いますし、必ず返ってくると歯を食いしばっての投資だったはずです。

 

実は、ちょうど彼が手配りしていた頃に、私自身がバスの乗務員をしていたので、特に親近感も感じましたし、その時受け取りたかったなあとも思っています。

 

私が受け取っていたなら、必ずバスの中で流して、お客さんと一緒に笑い転げていたはずです。

綾小路きみまろの「爆笑ライブ」CDは、たまりません。

何度か入院経験があり、その都度彼の「爆笑ライブ」を持ち込んで聞いていました。

 

熱狂的ファンである私の母親が、今時珍しいカセットテープに録音してくれたもので、仕方なく古い再生機器に電池を入れてイヤホンで聞きました。

 

ところどころ聞き取れない所もありましたが、そのあとドッと聞こえる観客の笑い声につられて笑っていました。

 

手術の後など、辛い時、時間の流れの遅い時には、彼の少し人を小馬鹿にしたような話し方や毒のある一言に、かえってクスリと笑う元気が出ました。

 

古いライブなので、今とネタは違うのかもしれませんが、戦友のようになったカセットテープを今も捨てられずにいます。

 

再生機器が壊れたらもう聞く手段もないのかもしれませんが、今の音質の良いものとは一味違ったチープさが、彼のライブにうまくはまっている感じもしています。

 

元気になりつつある今、本当に回復したら、今度は音質のよい新しいライブも聞いてみたい気がします。

 

>>綾小路きみまろ CD